【商業登記】登記委任状への押印は実印?

結論、必要でした。商業登記法24条7項にしっかり書いてますね。

 

商業登記法

(申請の却下)
第二十四条 登記官は、次の各号のいずれかに掲げる事由がある場合には、理由を付した決定で、登記の申請を却下しなければならない。ただし、当該申請の不備が補正することができるものである場合において、登記官が定めた相当の期間内に、申請人がこれを補正したときは、この限りでない。一 申請に係る当事者の営業所の所在地が当該申請を受けた登記所の管轄に属しないとき。
二 申請が登記すべき事項以外の事項の登記を目的とするとき。
三 申請に係る登記がその登記所において既に登記されているとき。
四 申請の権限を有しない者の申請によるとき。
五 第二十一条第三項に規定する場合において、当該申請に係る登記をすることにより同項の登記の申請書のうち他の申請書に係る登記をすることができなくなるとき。
六 申請書がこの法律に基づく命令又はその他の法令の規定により定められた方式に適合しないとき。
七 第二十条の規定による印鑑の提出がないとき、又は申請書、委任による代理人の権限を証する書面若しくは第三十条第二項若しくは第三十一条第二項に規定する譲渡人の承諾書に押された印鑑が第二十条の規定により提出された印鑑と異なるとき。
八 申請書に必要な書面(第十九条の二に規定する電磁的記録を含む。)を添付しないとき。
九 申請書又はその添付書面(第十九条の二に規定する電磁的記録を含む。以下同じ。)の記載又は記録が申請書の添付書面又は登記簿の記載又は記録と合致しないとき。
十 登記すべき事項につき無効又は取消しの原因があるとき。
十一 申請につき経由すべき登記所を経由しないとき。
十二 同時にすべき他の登記の申請を同時にしないとき。
十三 申請が第二十七条の規定により登記することができない商号の登記を目的とするとき。
十四 申請が法令の規定により使用を禁止された商号の登記を目的とするとき。
十五 商号の登記を抹消されている会社が商号の登記をしないで他の登記を申請したとき。
十六 登録免許税を納付しないとき。

 

ちなみに7項に書いてある20条とは印鑑の提出に関する条文です。

 

(印鑑の提出)
第二十条 登記の申請書に押印すべき者は、あらかじめ、その印鑑を登記所に提出しなければならない。改印したときも、同様とする。
2 前項の規定は、委任による代理人によつて登記の申請をする場合には、委任をした者又はその代表者について適用する。
3 前二項の規定は、会社の支店の所在地においてする登記の申請については、適用しない。

 

つまり我々が代理で登記申請する際には、代理の権限を証する書面(=委任状)に押された印鑑が、登記所に届け出た印鑑(=法人実印)と異なっていると登記申請が却下になってしまう。つまり委任状には法人実印を押さなければならないと。

 

こうやってちゃんと根拠を押さえておかないと、ふと聞かれた時に答えられないんですよね。どこに実印が必要で、どこは認印でもいいか。しっかり把握しておかなければ。ただ、法律上は実印でなくてもいい箇所でも、我々のリスク回避として実印もらう箇所もありますよね、、実務は難しい、、